
お気に入りのニット、いざ着ようと思ったら「肩にハンガーの跡がついている」「袖が伸びてダラッとしている」なんて経験はありませんか?あれ、本当にショックですよね…。実はニットは自分の重さで伸びてしまうほどデリケートな衣類なんです。
でも安心してください!衣料品のプロとして断言しますが、正しい「たたみ方」さえ覚えれば、型崩れを防いでスッキリ収納することは誰にでも可能です。この記事では、初心者の方でも5秒でできる基本のたたみ方から、収納スペースを節約するコツまで、ニットを長持ちさせるための全知識をやさしく解説します!
ニットをたたむ基本は「平置き・型崩れ防止」
ニット収納の鉄則は、たたんで平らに置く「平置き」です!これが最も確実に型崩れを防ぐ方法です。
なぜなら、ニットは編み物(編地)という構造上、縦方向の引っ張る力に非常に弱いからです。ハンガーにかけて重力がかかり続けると、編み目が伸びてしまい、一度伸びると元の形に戻すのは至難の業です。特に水分を含んだ状態や、ウールなどの天然素材はさらに変形しやすくなります。
ですので、重さを分散させて繊維を休ませてあげることが、ニットを長持ちさせる最大の秘訣なんです。「ニットは寝かせて休ませる」と覚えておいてくださいね。お気に入りの一着を長く着るために、まずは基本の心構えをマスターしましょう!
【基本】標準的なニットのたたみ方(4ステップ)
最もベーシックで、どんなニットにも使える基本のたたみ方をご紹介します!
この方法は、折り目を少なくして繊維への負担を減らしつつ、収納しやすい四角形に整えることができるのが特徴です。慣れれば本当に5秒程度で終わりますので、洗濯を取り込んだ流れでササッとできるようになりますよ。手順は以下の通りです。
- 背中側を上にして平らな場所に広げる
まずはニットを裏返し(背中を上に)、テーブルや床などの平らな場所に置きます。この時、手で軽く撫でてシワを伸ばし、形を整えておくのがポイントです。ここが雑だと仕上がりが崩れます! - 脇のラインに合わせて袖を内側に折る
身頃(胴体の部分)の幅に合わせて、袖を内側にパタンと折ります。左右の袖が重ならないように、少しずらしてクロスさせるか、袖口を下に折り返して調整してください。 - 脇から少し内側で縦に折る(長方形を作る)
収納したい幅に合わせて、両脇を内側に折り込みます。全体が細長い長方形になるようなイメージです。ここで幅を揃えておくと、収納ケースに入れた時にピシッと決まります! - 裾からふんわりと半分(または三つ折り)にする
最後に裾を持って、襟元に向かって半分に折ります。着丈が長い場合は三つ折りにしてもOKです。ギュッとプレスせず、ふんわりと空気を含ませるように折るのがコツです。
セーターとカーディガンのたたみ方の違い
カーディガンの場合は、最初に「ボタンを全部留める」のが正解です!
セーター(プルオーバー)は前が開かないのでそのまま作業できますが、カーディガンは前が開いてしまうため、ボタンを留めずにたたむと形がすぐに崩れてしまいます。特にVネックのカーディガンなどは、ボタンを留めることで襟元の形もキープしやすくなります。
「全部留めるのは面倒くさい…」という気持ち、すごく分かります!その場合は、少なくとも「一番上」「真ん中」「一番下」の3箇所だけでも留めてください。これだけで安定感が全然違いますよ。たたむ手順自体はセーターと同じで、背中を上にして袖を折り、長方形を作ってから畳めばOKです。
伸びないたたみ方のコツ(重要ポイント)
ニットを伸ばさないための最大のコツは、「折り目に圧力をかけない」ことと「袖の処理」にあります!
たたみ終わった後に、上からギュッギュッと手で押して圧縮していませんか?これはNGです!ニットのふんわりとした風合いが損なわれるだけでなく、折り目がくっきりとついてしまい、繊維が折れて弱くなる原因になります。たたむ時は、パン生地を扱うように優しく、ふんわりと仕上げてください。
また、袖を折るときに強く引っ張らないことも重要です。袖の付け根(アームホール)は特に負荷がかかりやすい部分です。無理に引っ張らず、自然なカーブに沿って折りたたむようにしましょう。ちょっとした気遣いですが、これが数年後のシルエットに大きく響いてきますよ!
ハンガー収納がNGな理由
結論から言うと、ニットのハンガー収納は「百害あって一利なし」と言っても過言ではありません!
その理由は大きく3つあります。1つ目は「肩が出る」こと。ハンガーの端が肩の内側に当たり、ポコッと角のような跡がついてしまいます。2つ目は「着丈が伸びる」こと。ニット自体の重みで全体が下に引っ張られ、ワンピースのように伸びてしまうことがあります。3つ目は「襟元が広がる」こと。首回りのリブが伸びてヨレヨレに見えてしまいます。
「滑らないハンガーなら大丈夫じゃない?」と思うかもしれませんが、滑り止めがついている分、無理な力がかかったまま固定されてしまうリスクもあります。短時間の仮置きならOKですが、保管目的であれば、やはり「たたむ」のがベストな選択です!
厚手ニットと薄手ニットの扱い分け
厚手のローゲージニットと、薄手のハイゲージニットでは、たたみ方と収納場所を変えるのが賢い方法です!
ざっくり編まれた厚手のニットは、かさばる上に重たいので、小さく折りたたみすぎると厚みが出すぎて収納しづらくなります。大きめの2つ折り程度にして、クローゼットの下段や深めの引き出しに「平積み」するのがおすすめです。上に物を重ねすぎないように注意しましょう。
一方、薄手のニットはシワになりやすいので、より丁寧にたたむ必要があります。コンパクトに3つ折りや4つ折りにして、浅めの引き出しに「立てて収納」すると、一目で見渡せて便利です。薄手のものは間に薄紙(不織布など)を挟むと、摩擦による毛玉も防げますよ。
かさばらないコンパクトなたたみ方
収納スペースが足りない方には、アパレルショップでも使われる「ロール巻き」がおすすめです!
方法は簡単です。基本のたたみ方で袖を内側に折って細長い長方形を作ったら、裾の方から襟元に向かってクルクルと巻いていくだけ!筒状になるので、折り目がつかず、驚くほどコンパクトになります。
この方法は、旅行のパッキングの際にも大活躍します。スーツケースの隙間にスポッと入りますし、クッション性もあるので割れ物を守る緩衝材代わりにもなります。ただし、きつく巻きすぎるとシワの原因になるので、あくまで「ふんわりと巻く」のがポイントです。シーズンオフの保管よりは、普段使いや移動時のテクニックとして活用してください!
立てて収納する方法
引き出し収納の正解は、服を積み重ねるのではなく「立てて並べる」ことです!
積み重ねてしまうと、下にある服が見えず、取り出すときに上の服が崩れてイライラ…なんてことになりますよね。立てて収納すれば、すべての服が一目瞭然で、サッと取り出せます。
立てて収納するためのコツは、たたんだ時の高さを「引き出しの深さ」に合わせることです。基本のたたみ方の最後の工程で、2つ折りにするか3つ折りにするかを調整して、引き出しの高さより少し低くなるように仕上げましょう。もしニットが自立しないくらいフニャフニャな場合は、ブックスタンドを使って支えてあげると、崩れずにピシッと整列させることができますよ!
よくある失敗と対策
ニット収納でよくある失敗は、「詰め込みすぎ」と「たたみジワ」です!
引き出しに限界までギュウギュウに詰め込んでいませんか?これはニットにとって窒息状態です。圧力がかかってペチャンコになり、繊維が潰れて保温性も下がってしまいます。対策は「収納率は8割まで」に留めること。手が入るくらいの隙間を残してあげましょう。
また、久しぶりに出したら変な位置に折りジワが…というのもあるあるです。これは、毎回同じ位置で折っていることが原因の場合が多いです。時々たたみ方を変えたり(2つ折りを3つ折りにするなど)、折り目にタオルを挟んでカーブを緩やかにするといった対策が有効です。もしシワがついてしまったら、スチームアイロンの蒸気を少し離して当てると、繊維がふっくら戻りますよ!
素材別の注意点(カシミヤ、ウール、アクリルなど)
ニットと一口に言っても素材によって性格が違います。素材に合わせたケアで寿命が大きく変わります!
以下の表に、主要な素材ごとの特徴と保管時の注意点をまとめました。お持ちのニットのタグを確認して、適切なケアをしてあげてくださいね。
| 素材 | 特徴 | 保管・たたむ時の注意点 |
|---|---|---|
| カシミヤ | 非常に柔らかくデリケート。 虫食いの被害に遭いやすい。 | 絶対に圧迫しないこと。他の衣類の一番上に置くのがベスト。防虫剤は必須です! |
| ウール(羊毛) | 弾力性があるが、縮みやすい。 湿気を吸いやすい。 | 湿気が溜まるとフェルト化して硬くなるため、乾燥させてからしまう。防虫対策も重要。 |
| アクリル | 丈夫で型崩れしにくい。 静電気が起きやすい。 | 比較的ラフに扱ってもOKですが、静電気でホコリを吸いやすいので、袋に入れて保管推奨。 |
| 綿(コットン) | 肌触りが良いがシワになりやすい。 重みがある。 | たたみジワがつきやすいので、折り目を少なくする。重みで伸びやすいのでハンガーは厳禁。 |
長期保管・衣替え時の注意点(防虫剤、湿気対策)
次のシーズンまで保管する「衣替え」の時は、必ず「しまい洗い」をしてから収納してください!
「一度しか着てないから…」とそのまましまうのは絶対にNGです。目に見えない皮脂汚れや食べこぼしは、虫の大好物であり、カビや変色の原因になります。必ず洗濯かクリーニングをして、完全に乾燥させてからたたみましょう。
そして、長期保管には「防虫剤」と「除湿剤」が必須です!防虫剤の成分は空気より重いので、衣類の一番上に置くのが効果的です。また、プラスチックの衣装ケースは湿気がこもりやすいので、底に除湿シートを敷いたり、晴れた日に少し開けて換気をするなど、湿気対策も忘れずに行ってくださいね。
ニット収納に便利なアイテム
最後に、ニット収納を快適にする便利アイテムをいくつかご紹介します。これらを使うだけで、管理がグッと楽になりますよ!
- 不織布の収納ケース
通気性が抜群で、ホコリや光からニットを守ってくれます。中身が見える窓付きタイプが便利です。 - ブックスタンド
引き出しの中でニットを立てて収納する際の仕切りとして使います。100円ショップのもので十分です! - 防虫カバー(たたんで入れるタイプ)
大切なカシミヤニットなどは、個別に防虫カバーに入れてからしまうと安心感が違います。 - 圧縮袋(ニット用)
どうしてもスペースがない時の最終手段。ただし、ペチャンコになりすぎないよう、空気を抜きすぎないバルブ式を選びましょう。
まとめ
ニットのたたみ方と保管について解説してきましたが、いかがでしたか?
ニットは生き物のように繊細な衣類です。でも、「ハンガーにかけず、優しくたたんで平置きする」という基本さえ守れば、型崩れや伸びといったトラブルのほとんどは防げます。
今回ご紹介したたたみ方は、慣れれば数秒でできる簡単なものばかりです。ぜひ今日から実践して、お気に入りのニットを来年も再来年もキレイな状態で楽しんでくださいね。あなたの冬のファッションが、もっと楽しく快適になりますように!
